書名:気弱な精神科医のアメリカ奮闘記
著者:精神科医 岡野憲一郎
テーマ:精神科医療・精神分析治療・精神科病棟・医学者
図書館で見かけて借りてきましたが、こんな本は珍しいです。プッと思わず吹き出したり、うーんなるほどと唸ったり、とても興味をそそられます。
精神科の臨床医で、かつ、アメリカで精神分析家の資格を取得して(精神分析家の資格をとれるのは、医者のなかでも一握り。すごい勉学と努力と年月とお金がかかるのです)、アメリカの精神病院と、日本の精神科の両方に勤務した経験から、日米の精神科医療の違いをズバズバ語ってくれています。
心の治療家として、クライアントと一対一の心理療法の仕事に携わっている私には、臨床医→コメディカル(医師以外の医療関係者・ナース→スタッフ)というチーム医療の図式が新鮮でした。病院にいる医師以下、ナース、スタッフなどでチームになって(一丸になって)治療に当たることは、成果をあげるためにいいことですね。患者さんにどう対応していくか、アメリカでも根回しや連携プレーを要するものだとわかり、とても興味深いです。
アメリカから帰国して久しく、今頃のアメリカはどうなっているかなぁと思っていた私ですが、ああそうそう、アメリカってそうなんだよね、やっぱり変わってないなぁ、と第二の故郷にもどったような気持ちに浸りました。まだまだおもしろいエピソードや、心の治療についての示唆やら、日米の文化比較などが満載のようなので、手元に置いてじっくり読みたくて、――このぺージにもリンクを貼っておきましたが――、amazon.co.jp(アマゾン)に注文しました。
それにしても、そんなに苦労してとった精神分析の資格に反して、精神分析の臨床例はほとんど書かれていないらしいのが、ちょっと不思議ではありました。 2006/7/6
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