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ユングの言語連想検査

ユングが患者の深層心理を精神分析するときに使ったのが、言語連想検査である。検査に使う単語(刺激語)は100個。これを一つずつユングが読み上げ、患者は思いつく単語を一つだけ、できるだけ早く答える。患者が思いついた言葉(反応語)と、思いつくまでのかかった時間をストップウォッチで書きとめていく。フロイトの精神分析とはまったく違う心理分析の方法である。

受けるほうも気軽に受けられるが、無意識にあるわだかまりやコンプレックスがこの検査で明らかになってくる。刺激語と関連がなさそうな反応語をかえしたり、意外な言葉を口にしてしまったり、ある言葉にたいしては他の言葉よりも反応するまで極端に長くかかったりすることがある。急に黙ってしまって、数十秒も沈黙が続くこともある。ユングが関心を持ったのも、この点であった。

しかも、なぜ反応が遅れたり、関係のない言葉を返したりしたのか、本人にもわからないことがある。その単語にまつわることに、何か特別な記憶や感情を持っていると考えて分析していくと、本人も意識していなかった感情や願望につきあたる。



【平井のコメント】この「深層心理なるほど講座」には書いていないのですが、 マンガ ユング深層心理学入門を参照すると、言語連想検査は、同じ100の単語で二度繰り返すことがわかります。この言語連想検査は心理学ではユング以前にも使われていたものですが、初めて臨床に応用したのがユングです。ユングはこの検査の結果から患者の精神分析を行い、分裂病(統合失調症)患者を治療することに成功しました。

30歳の精神分裂病(統合失調症)の女性患者のなかにあった、早すぎた結婚への後悔と息子殺しへの罪悪感を見抜きました。それを告げられた女性患者は激しいショックを受けましたが、そのあと生きる気力を取り戻し、二度と再発しなかったのです。

フロイトの精神分析も、ユングのそれも、言葉から患者の深層心理にある意識されない葛藤や罪の意識を洞察し、解放して溶かし去り、自由に幸福にする点では一致しているのですね。(^^)


・このページは、『深層心理なるほど講座』という本がとてもおもしろかったので、
おもな内容を、私のコメントつきでまとめたものです。
当HPの『記事』のコンテンツです。

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