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視線恐怖は日本人のみ

対人恐怖(症)とは、人に会って話をしたり、人前に出たりするときに他人の目が気になって緊張が解けない神経症である。
赤面恐怖、表情恐怖、視線恐怖、醜貌恐怖、自己臭恐怖などに分けられる。
日本人にしか見られないのは視線恐怖である。他人に見つめられているのではないかと恐れることを被害者型の視線恐怖、自分の視線が他人に害を与えると思い込むことを加害者型の視線恐怖という。

加害者型の視線恐怖の例として、デパートの店員が自分の視線を感じてそばにこない、自分が見ていると相手が服装について過敏になりネクタイをしめ直そうとしたりするように感じる、などがあげられる。
自分のまなざしが他人との心理状態に異常な状態をもたらすと信じている点では共通している。視線恐怖は、家族と一緒にいるときには起きない。また、誰も自分のことを知らない土地をひとりで旅しているような場合にも起きない。

視線恐怖の例は日本にしか見られないが、−これは、日本人の自我不確実感じからくる他人指向、恥意識の強さなどに原因があると思われる。日本人には、目を見つめ合って話をする伝統がないことも影を落としているらしい。

対人恐怖(症)の人は、自分の卑下する傾向が強く、相手の言動から自分の欠点を感じることに、異常なほど敏感であるという特徴をもっている。


【平井のコメント】相手の目をじっと見つめることが失礼にあたいする文化は日本だけではありません。アフリカの黒人にも同じような傾向がみられます。黒人を奴隷にした白人は、黒人がこちらの目を見ようとしないので、後ろめたいことをしていると勘違いして罰したということを聞いたことがあります。

日本人の視線恐怖は、多くの日本人の、じつに綿密に、相手のしぐさの裏にある感情まで読み取ろうとする無意識的な心遣いや、抑制された細やかな気配りが当然とされる文化と深く関わっています。

対人恐怖の心理についてですが、私の考えでは、「対人恐怖症の人は、自分を卑下する傾向が強く」までは南博先生と同じですが、その続きは、「相手の言動のなかから、自分に批判的な意志を必要以上に汲み取ろうとし、それが間違いなく決定的なものだと固く思い込む」のだと思います。

「自分の視線が他人にそんなに影響するわけないじゃん、そんなことでクヨクヨ悩むなんてどうかしてる」とおっしゃる方が大半だと思います。

でも、家族の視線一つ、ちょっとした態度ひとつで、ものすごく不機嫌になって攻撃する身内って、現実世界には存在しています。そういうタイプの人間と暮らし、しょっちゅう苛まれ、絡まれて悩まされる経験をしてみれば、この人たちが自分の視線には強い影響力があると思い込む気持ちがわかるかもしれないです。(;^_^A


・このページは、『深層心理なるほど講座』という本がとてもおもしろかったので、
おもな内容を、私のコメントつきでまとめたものです。
当HPの『記事』のコンテンツです。

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