アダルト・チルドレンのためのアファメーション&インナー・チャイルドと逢う(61号 2005・5・2)

『運命のうけいれ方』

 

■親から当然もらえるはずのものをもらえなかった、かつての子供たちへ

加藤諦三先生の『運命のうけいれ方 競争社会のメンタルヘルス』を読んで、
ふと、昔を思い出しました。

平成になってまだまもない時期、私が神経症(不安障害・ノイローゼ)の原因を見つ
けて、克服して、さあてと、では実際、自分の心をこれからどうやって、
まんまる健康な、もとの状態にまで、もっていこうかと、
基本になる考え方や、具体的な方法を探しはじめていた頃です。

その当時の私は、この『運命のうけいれ方』という、2004年4月30日第1版発
行の本に書いてある加藤諦三先生と、そっくり同じようなことを考えていまし
た。φ(.. )

● 私に親はいない。心理的に健康な人が親からもらえたものを、私はもらえ
なかった。私は一人で生きる土台をつくらなければならない。
●「神の子」として生きる決意をしなければいけない。    
● 樹木のなかに命を育む「母なる木」を見つけて祈ってみよう。

まず、●自分に親はいなかったのだ、ということですが、たしかに、肉体を
創って育ててくれた親はいました。でも、精神的に健康に育ててはくれなかっ
た。それどころか、むしろ苦しめられ痛めつけられて育った。でも、それをそ
うとわからなくて、誰もそうと教えてはくれなくて、長いこと苦しんできた。

だから、普通の人が思う「親」は、心のなかに最初から存在しなかったのです。
それを恨んでも悔やんでもしかたない。自分で自分を立ち上げていくしかないのです。

神の子というのは、けっして尊大な意味ではありません。
自分を可愛がり、しっかり守り育ててくれる父や母としての存在はなかったけれど、
でも、私は現にここにいるわけです。

ということは、無から有は生じないから、どこかに私は帰属する(グループに存在している)はずなのです。
それはきっと、目に見えないけれど、あまねく存在するものではないか?

私は親を通じて社会や人とつながることはできなかった。けれど、神様となら
ば、姿形はないけど、宇宙の生命の源の象徴としての神となら、つながってい
るのではないか?  そういうふうに考えることにしたのです。
 

●「母なる木」については、私も当時、似たような考えを持ちました。

言葉を発しない自然界の植物に魂の救いを求めるのは、当時ははやっていなくて、
私は少しどうかしているのかなと当時は思っていましたけど、最近こういう
ワーク?も広まってきつつあるようですね。

考えてみれば、植物というのは、衣食住すべてにおいて、人間を助けてくれているものです。
(衣=麻や綿。食=野菜、果物、穀物、芋、木の実、飲み物。住=柱、畳など)

それが何百年も生きている大樹であれば、大きく包まれる、
癒されるような気持ちをもっても不思議ではないですね。

たった今、私たちが生きて呼吸している酸素を作ってくれているのも、植物です。
 

また、スピリチュアル?な意味で、長く生きている木が、人と心を通じ合わせ
ることがある(精霊?)ということを、わりと近年になってですかね、言われはじめた
ので、それもありなのかな?(^^)と思います。

でも、私には妖精やそういうものは見えないので、よくわかりません。
加藤先生が書かれているように、木に触れて話しかけても、弱く癒される感
じはありましたが、返事が返ってこないので物足りなかったです。(^^ゞ


ちなみに、大樹に向かって、弱く小さな?自分を守ってもらうようにお願いをするのは、
英米人のほうが馴染みがあるようです。

"knock on wood"という慣用句にその気持ちが現れています。

これは不吉をさけるおまじないで、
その場にある木製の机などを軽く叩いて音を出します。


アダルトチルドレンのためのアファメーション

あるプラアイ受講生さんが、こんなことをおっしゃっていました。 

……………………………………………………………………………………………
心療内科の先生から「毎日鏡を見て『私は自分が好きだ』と100回唱えなさ
い」とアドバイスをもらいました。その通りやってみましたが、
実感がわきません。
……………………………………………………………………………………………

アファメーションは、セルフエスティーム(自己肯定感・自己評価)を高める
ために、いい方法です。このメルマガでも、アファメーション(自己肯定のた
めの自己暗示・深層自己説得)について書いてきました。

でもね……、何でもそうですが、ふさわしいやり方とか、その人その人に合わ
せた、さじ加減というものがあるんですヨ!(^^)  

アファメーションは、効果がないならまだしも、無理に強制して続けると、
潜在意識の抵抗にあい、裏目に出て、逆に新しい症状が体に出てしまう、
トラブルの可能性もあります。

なんというか……、何でもそうですが、確認や下準備が大事だし、必要なのです。

このアファメーションがストレートに効く人もいるでしょう。
でも、いま現在元気がないのに、他の心理療法的なことを何もしないで、ただ、
「私は自分が好きだ」と繰り返すことで、自分が好きだと本気で思えてくると
いうのは、少し無理がありそうです。

(もちろん、プラアイを読んで実行されていくうちに、自分を受け入れること
もできて、大きく変わっていかれると思いますが(^^)まず、そのまえに、この
アファメーションをどう考えたらいいのか、ヒントをさしあげますね)

傷ついて落ち込んでいるご本人も、心療内科のお医者様も、気づいてくださる
といいのですが、「患者」さんは、もともと生まれてきたときは健康だったの
に、長年の無理がたたって、精神的・心理的なハンディキャップを背負ってい
る状態なのです。 

ほとんどの赤ちゃんは、生まれてきたときには、精神的に健康なのです。
でもその健康状態がうまく保たれるかどうかが、環境によって大きく左右されます。

きのう生まれてきたホヤホヤの状態で、
自分は価値がないダメなやつだ、愛情や世話を受ける権利はないと
自己嫌悪に陥っている赤ちゃんはいません。

重大な病気や障害がないかぎり、親に遠慮して、ミルクを欲しがらなかったり、
おむつが濡れても全然泣かない赤ちゃんはいないはずです。

自分は生きるに値する、世話してもらって当然だ、愛情をかけてもらえるはずだ、
と思っています。

普通の親は、その考えに答えてくれます。でも、無視したり否定したり親もいる。
そんなことをされると、子供は自分には世話や愛情や関心をもらう資格がないと、
かわいそうというかいじらしいというか……、自分で自分を裁いてしまいます。

だから、心が健康なままで育つかどうかは、大人しだいなのです。
これは生まれ落ちた環境によるので、もう運といっていいでしょう。 (^^;

「私は自分が好き」と唱えてその気になって元気になれる人というのは、精神
的にもっとも良好な健全な状態の人だと思います。

もともと、その言葉に触発されて反応する部分、つまり、セルフエスティーム
(自己評価・自分がかけがえのない存在だという気持ち)が、
しっかりと土台としてできているのです。

この精神的な基礎である土台、情緒の安定、子供が自分を好きになれる部分
は、親が子供を可愛がって支えてはじめて、子供の心の中に作られていくので
す。

でも、心療内科を訪ねる人の多くは、この元気を触発されるはずの反応部分、
土台や、反応する部分が、ちゃんと形成されていないようです。セルフエス
ティーム(自己評価・自己肯定感)が育つどころか、まだ芽も出していないわ
けです。 

私たちは、心の健康な人と、病んでいる人を区別しなければなりません。それ
は差別ではなく、しっかりと認識したほうが、よけいな圧力をかけないですむ
からです。

車体が低いバスでないかぎり、観光バスなどに乗るときには、高齢者には踏み
台が必要ですよね?

それと同じく、セルフエスティームが低い(自己嫌悪・劣等感・疎外感・寂寥
感・孤独感などに悩む)アダルトチルドレンも、心の体力が弱っている状態な
のですから、いきなり高いところに飛ぼうと頑張る前に、間にひと呼吸、ワン
ステップ置きましょう。

「自分が好き」と思い込もうとする、感じようとする前に、すべきことがあり
ます。まず自分のなかに自己破壊的な考えがないかどうか、チェックしてみる
ことです。

心のなかをのぞいてみてください。

自分にたいしてつねに批判的すぎませんか?
自責の念(自分を激しく責め立てて、責め続けることを正しいと思う気持ち)
がありませんか?
物事がうまくいっても、どこか自分に落ち度や細かいミスがなかったか、しつ
こくあばこうとしていませんか? 
自分に厳しくて、人に嫌われているのではないかと恐れてはいませんか? 

正直に、何度もおりをみて確認してくださいね。(^^) 

そういう自己破壊的な傾向は、人生をダメにしてしまうし、無視してもけっし
てなくなりません。

これにとらわれている限り、どんな肯定的なメッセージも無効です。「私は自
分が好きだ」というのは、現在の心境からあまりにもはるかかなた、百万キロ
ほども?へだたっているからです。(^^;

そういう方は、以下の言葉を何度も自分に言い聞かせることで、現状から脱出
できます。 

さきほどご紹介した加藤諦三先生の本

『運命のうけいれ方 競争社会のメンタルヘルス』http://tinyurl.com/f2vzh

に、とてもいいアファメーションが掲載されていますので、引用
させていただきます。これをメモって何度も繰り返してください。(^^)

……………………………………………………………………………………………
自分は誰からも責められていない。
自分は生きる価値がある。
自分は誰にも気が引ける必要はない。
自分は皆に嫌がられていない。
自分は皆に嫌われていない。
自分はここにいてもよい。
自分は安心して生きていていい。
……………………………………………………………………………………………

何度も繰り返すことで、自分を説得するのです。自分が納得できるまで。本当
にそうだと思えるまで。

もういいや、と思ってから、さらにもっと、思い出したら、時間があったら、
いつでもどこでも、何度も何度も、しつこく繰り返すことです。

これこそ、心が傷ついている人、親から心理的に育ててもらえなかった人、ア
ダルトチルドレンの病を癒すのにふさわしい、有効なアファメーションです。
(^^) 

間違ったインナーチャイルドワーク

『プライベート・アイズ』受講生さんで、インナーチャイルドワークに興味が
ある方は、必ず読んでください。(^^)  

プラアイの受講生さんにとって、テキストを読んで、インナーチャイルドを探
し出して会うことまでは、たいして苦もなくできるようです。でも、インナー
チャイルドへの接し方でつまずく方がいらっしゃいます。

やり方は、私がテキストのなかでやったようにやればいいだけなのです。他の
ことはしないほうがいいのです。

受講生さんのインナーチャイルドワークの取り組み方を見ていると、インナー
チャイルド・ワークは、やってはいけないことのほうが、やってあげることよ
りも、ずっと多いのかもしれません。

インナーチャイルドにたいして、やってはいけないことを書き出しますね。

……………………………………………………………………………………………
「こうしてほしい」「こうあってほしい」と期待をかけない。
自分の心の癒し手になることを求めない。
自分の悩みを解消してもらおうとしない。
自分の寂しさを慰めてもらおうとしない。
自分の苦しさ、迷い、怒り、独り善がりな感情を押しつけない。
……………………………………………………………………………………………

最低でも、これらは守るように注意して下さい。(^^) 

インナーチャイルドの癒しは、インナーチャイルドによって自分が癒されるこ
とではないのです。結果的にそうなりますが、そのためには、インナーチャイルド『を』、
可愛がってあげることなのです。

インナーチャイルド『に』癒されることではないのです。

自分が苦しいとか、助けてとか、インナーチャイルドに向かって訴えてはいけ
ません。そういう素振りを見せてもいけません。そういう状態であってはなり
ません。

インナー・チャイルドは、これまでつらい思いをしてきた子供時代のあなたの
感情のダイレクトなイメージの表出なのです。現在のあなたがさらに、過去の
自分にたいして、新しい重荷を負わせてしまっては、インナーチャイルドワー
クとして本末転倒です。

わかりますか? インナー・チャイルドにたいしては、今心の苦しさを感じている人ほど、
何も求めるべきではないのです。

もう一度、『プライベート・アイズ』テキストを読み返してみて下さい。

私がインナー・チャイルドにむかって、どんな態度、どんな言葉をかけて、どんな
ふうに接していたかを。そして、私のインナー・チャイルドの反応がどんなも
のだったか、二人の関係がどういうものだったかを。


インナー・チャイルドから、いろいろ受けとろうと期待していたのに、何もも
らえない? そうです。もしかして、小さな子供から大人のあなたが、精神的
にいっぱい与えてもらえると思っていましたか? 

それは、今までのあなたが、小さい頃から親子関係が逆転していて、子供が親
を接待して、『もてなしていた』からです。

親の感情を汲み取ったり、顔色をうかがったり、親を慰めたりして、それでいて
怒られたりして、悲しいことに、努力が報われなかった……。

そして、自然とそれが、大人と子供の関係だと無意識のうちに習慣になってい
るからなのかもしれません。

でもそれではいつまでたっても、悲劇に幕を降ろせません。 

そうです。精神的に健康に育ててもらえなかったということは、
加藤諦三先生がさきほどの本でたとえているように、
実の親から援助されるどころか、
多額の借金を負わされたようなものなのです。

アダルト・チルドレンは、普通に育った人の何倍も、困難な問題をクリアしないと、
人生がスムーズにいかないものなのです。 

インナー・チャイルドは、生命力のみなもとです。ここを癒してあげると、自
分自身も元気になれます。
でも、まだ自分のほうでいろいろな心理的な問題を抱えた状態で、
インナー・チャイルドに向き合わないようにしてください。

そうでないと、インナー・チャイルドにさらに負担をかけてしまうことになり
ます。

インナーチャイルドワークについて、プラアイのテキストでは、自己分析のあ
と、かなり後のほうになって、説明しています。 

これは偶然ではありません。 

自分のなかにある悔しさとか、寂しさとか、虚しさとか、苦しみ、そういった
ものをまず、自分で癒して心を満たしてから、インナー・チャイルドに会いに
行ってください。どんな態度をとればいいのか、それは、テキストで私がやっ
たような、真剣になりすぎない、ごく軽い感じがもっともいいのです。

そういう気持ちになれるまで、まず、テキストに書いてある方法で、ちゃんと
自分を癒して元気にしてあげることを、インナー・チャイルドワークより優先
させてください。

大丈夫です。インナー・チャイルドは逃げません。あなたのなかにいるのです
から。インナー・チャイルドワークを自分を癒してからでもじゅうぶん間に合
います。

むしろ、自分が不安だったり怒りや欲求不満を抱えたままでインナー・チャイ
ルドに会うと、かえって、インナーチャイルドにとってはいい迷惑です。

ご心配は無用です。

あなたがインナーチャイルドをいとおしいという気持ちになれば、きっと、イ
ンナー・チャイルドのほうから、あなたを慕って、笑顔で現われてくるはずで
す。そのとき、しっかり受けとめてあげて、「この前はごめんね」と謝ればそ
れでよいのです。

子供には、肉体をもっていてもいなくても、愛情と世話が必要なのです。

 プラアイテキストくわしくはこちら  
http://hiraiyoko.com/nh.html

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