愛情欲求・満たされなかった甘え&精神分析で再現される親子関係& 精神分析はテレビに映らない&子供の心の健全な発達&親の未熟なエゴが子供の精神を圧迫する&アダルトチルドレンとは (42号 2004-11-09)

2日続けて失礼します。(^^;

相談メールについて、誤解を解いておきたかったので。 

メール相談について

昨日配信のメルマガで回答した十蔵さんから、
丁重なお礼と、お詫びをいただきました。

私の言葉足らずのせいで、どうもうまく伝わらなかったようです。 
十蔵さんのことではありませんからご安心ください。 

十蔵さんのように「(相手には直接関係がない)自分の問題だ」
という自覚がある方は、まだいいんです。健全です。

私のほうでも対処のしようがあるし、話し合いとして成り立ちます。
でも、自分の問題なのに、他人が関わって面倒みてくれて当然!と要求する方は助けられません。
 

愛情欲求・満たされなかった甘え

心の成熟度というものは、実年齢と関係がありません。 

甘えを満たしてもらえなかったことを自覚し、受け入れて
自分を成長させていかなければ、いくつになっても心が空虚なままです。 

精神分析で再現される親子関係

幼い子供は、親を熱烈に愛しています。
でも、ろくに相手もしてくれない、自分を苦しめる親にたいしては、
コミニュケーションが、心の交流が成立しません。

精神分析とは、言えなかった、伝えられなかった想いを解放するのです。 
精神分析の診察室で展開されるのは、親と子のドラマの再現なのです。 

治療者が、患者の態度や言動に出ているのは、
昔の親子関係の反映だと適切なタイミングで指摘し、
患者の意識の変革を促すのです。 
なお、これは「転移」を治療の要とする伝統的精神分析の場合です。

ちなみに、『グータン〜自分探しバラエティ〜』というテレビ番組で、
精神科医の名越康文先生が、<精神分析>と<カウンセリング>
をやっていますが、もちろんこれはお遊び、娯楽番組です。 
治療ではなく、余興、エンターテイメントです。 

精神分析はテレビに映らない

精神分析をテレビの前で再現することはできません。
精神分析は、個人の歴史、精神の内側を丹念に探求していく過程であり、
精神分析家の治療室で一対一の信頼感に結ばれていて、
語った個人の秘密が守られるからこそ、展開できるのです。
公衆の面前で、きちんとした精神分析ができるわけありません。(^^;

それに、伝統的な精神分析は週に3回〜5回も通って、
三年から七年、ときには十年以上もかかります。
たった一時間で精神分析を再現することはできません。

子供の心の健全な発達について

子供は、心理的な成長の過程で、
「われこそが世界一だ、他にはない、最高のものだ、何でもできるんだ!」
という全能感を持つ時期があります。 
一時的に、「自分は世界一素晴しい、すごいんだ!」という
壮大な気持ちをもちます。 

それは、幼稚園にはいるよりも少し前の幼児期からはじまります。 
でもこれをみて親御さんがあわてることはありません。 

この子の、自分への大きな自信と、誇大妄想?は、
頭がおかしくなったのでもないし、危険でもなんでもありません。
成長の過程のひとつで、自然な過程なのです。 

そういうことをお子さんが言ったとしても、
ふーん、と、そのままに放っておけばいいのです。
日常の他者の関わりや、できごとのなかで、
自分がもっていた感覚は現実と違うと気づいて修正されます。
けっして無理に押さえつけないようにしてください。 

この発達の段階を潰されると、
子供は次の段階にいくことができなくなります。
子の成長をおおらかに待てない親は、
子供が子供でいる段階を踏まずに、
世間体や自分の都合のために、「今日・今・ここで」インスタントに
すぐに大人に変身することを要求します。

その親もそうやって育てられてきたという世代間の問題があるのですが、
今日のところはこの問題は置いておいて、
精神的に未熟な親に育てられた場合の、
子供の心理についてもう少し解説したいと思います。

親の未熟なエゴが子供の精神を圧迫する

親のエゴに振り回される子供は、
ほんとうの自分をゆがめて、偽りの自己を形成していくしかなくなります。

心の成長はいまひとつ伸びないまま、外側の殻だけを、
環境に合わせてつくっていくようになります。 

こうなると、表面的には大人として振る舞っていても、何かいつも 
心が空虚なままになってしまいます。

心が健全でないと、おおむね青年期以降、いろんな症状になって現われてきます。
神経症(不安障害・ノイローゼ)や、心身症、うつ病、摂食障害、境界例、などなど……。

アダルトチルドレンは病気ではない

ちなみにアダルトチルドレンという概念がありますが、
これは病名ではありません。
家庭から安心感や愛情や世話が与えられなかった、
機能不全家庭で育ったかつての子供、という意味です。

もともとの意味は、親がアルコール依存症の家庭に育った子供です。
酔いつぶれた親を介抱したり、部屋を片づけたりと、
親にたいしてアダルト(大人)のように振舞わなければならなかった
子供たち(チルドレン)です。

今では、育った家庭が、家庭としての機能、
つまり、子供を心身ともに健全に守り育てるという働き、
これをうまく果たしていない家庭に育った子供という意味に使われています。

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        偉人の言葉 
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 心は地獄を天国に、天国を地獄に変える
 

 Paradise Lost『失楽園』1799年 
 John Milton ミルトン 1608 〜 1674 
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最後まで読んでいただいてありがとうございました。
では、またお会いしましょう。 (^-^)ノ~~ 
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発行者 平井 瑛子(ひらい・ようこ)
ホームページ http://hiraiyoko.com/

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