潜在意識のアドバイスと自己暗示(深層自己説得)術(12号 2003-09-04)

潜在意識のアドバイスと自己暗示(深層自己説得)術

今晩も潜在意識の法則いきます。

読者の方から下記のメールをいただきました。

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不安が呼び寄せた?自転車の災難
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いつもメルマガ楽しみにしています。
とても興味深くて参考になるし、わかりやすいです。

今日のことですが、(もしかして、これ潜在意識と関係があるかな?) という出来事がありました。

自転車で本屋へ出かけたときのことです。

歩道に自転車を止めて鍵をかけながら、ふと、”自転車盗られないよね?鍵かけたし・・?!”と思いました。

しかし、なんと、その後1時間ほどして戻ってみると……
自転車はありました、が、子供用いすのクッションがなくなっていました。おまけにタイヤに画鋲まで!

私が災難を呼んでしまったということなのでしょうか?
こんな時どうしたら回避できるのか?
”大丈夫”と考えればよかったのでしょうか?
潜在意識って難しい。
わりと心の準備として悪いことも想像してしまうところがあったのですが、 潜在意識を意識すると思ったことが本当になったらどうしようと、 心配になったりして考えないようにしたり、考えすぎてしまいます。

そんな私は東京都の38歳専業主婦で小3と4歳の子持ちです。これからもメルマガ楽しみにしています。

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潜在意識の予知能力

Sさん、メールありがとうございます。
ご期待にそえるようにガンバリマスね。

さて、ご質問についてですが……。

心配が悪いことを引き寄せるというのも、なきにしもあらずですが、 それは何度も繰り返し考えるか、強烈な感情をともなっている場合が 多いでしょうね。

Sさんの場合は、潜在意識のしわざではなく、むしろ、 Sさんの潜在意識が、Sさんの顕在意識へ、 ここに止めたらよくない、危険だよと教えてくれたのだと思います。

潜在意識はなんでも知ってるんです。
時間や距離を超越しているから、これから起こることも、見えている。

その歩道に悪意のある人間がやってきて、Sさんの自転車を見つけて 悪さをすることも、(わざわざ画鋲まで用意していたんですよね?) すでに予期していたのです。

だから、Sさんにたいして(ねえねえ、ここに置くのはマズイよ……) って、行動を変えるように、かすかな信号を送っていたのでしょう。

潜在意識は、生存本能や予知能力などの本来の働きとしては、本人の利益になるように機能しているものです。
Sさんが、ふと(自転車盗られないよね?)っていう思いにとらわれたのは、 ちょっとした胸騒ぎがあったからですよね?
でも、Sさんは、まだ、自分の潜在意識からのメッセージ、つまり、 『直感のささやき』とか、『第六感』を利用したり、信頼することに慣れていないので、 そのメッセージをうまく受け止めることができなかったのです。

ふだん私たちが毎日の生活で頼りにしているのは、五感、つまり肉体によって得られる感覚、視覚・嗅覚・聴覚・触覚・味覚の5つの感覚です。 この肉体で見たり理解できる能力、五感は、もちろん、 生きていくための大事な機能です。

でも、五感では、未来予想はできません。知性や理性も、これまで体験したり見聞きしたりしたこと以外のことについて、あらかじめ知る能力は、ほとんどありません。

路上でのこういったケースでは、眼や耳から入ってくるまわりのその時点での情報とか、 今までの経験から、ありそうな予想をするのが、せいぜいですよね?
でも、そういう場面でも、潜在意識(個人の精神の深いところにある知恵)では、 続く1時間内に何が起こるか、もう、ちゃんとわかっています。

よく、宗教などで言われる、大いなる自己、真の自己とは、 潜在意識の深いレベルのことです。神のような、距離も時間も個人も超越した部分が、 一人一人の精神のなかには、あるようです。だから、潜在意識のレベルでは、先のことまでお見通しなのです。

でも、理性(顕在意識)や五感では、そこまで知りようがない。 私たちが日常物事の判断をするときに頼っている顕在意識は、 この肉体に閉じこめられていて、物理的・時間的な限界があるのです。 いわば、小さな自分ですね。 ちっぽけな自分は、小さいですから、巨人が、大きな自分が、 はるか遠くまで眺めることができて、そこから(用心しなさい)と伝えてきても、 見えてないので、なんのことかわかりません。

全体を俯瞰している巨人、潜在意識(無意識)のほうでも、 能力は素晴らしくあるのですが、今回のようなほんのかすかな感じとか、何かとても弱い信号のようなもので伝えてくるので、 (なかには、潜在意識からのメッセージを、言葉で受け取る人もいるようですが) 両者はうまくコミニュケーションがとれないことがあります。

潜在意識の知恵を借りる上でネックになる問題が、 もうひとつあります。

潜在意識(無意識)からの知恵やヒント、囁き、直感といったものは、 顕在意識(表面の意識・理性)で、いともあっさりと拒絶されたり、 却下することができるということです。

Sさんの場合のように、顕在意識 (今まで経験したことしかわからない、理性・知性)が 予測不可能なこと、予想もつかないことを、 時間を超越した潜在意識が、先を見越して伝えてきても、 自分=顕在意識(理性)のほうでは、(なんのこと?)と、 意味がわからない。

だから、自分=顕在意識の部分だけで判断して、(そういう不安はあやふやで根拠がない)と、 あっさり無視してしまう。そして、いやな予感が的中してから後悔……となってしまうわけです。

もったいない話ですね。(^^)

Sさんは、歩道に自転車をとめて盗難の心配をしたのですが、 結果は、盗まれはしませんでしたが、傷つけられてしまいました。

無意識のレベルでは安全でないことをわかっていたのです。その証拠に、止めるときに何か、心にひっかかりがあった。 (ここに止めてほんとに大丈夫なのだろうか?)

何が心配だったかというと、誰かに盗まれること。 危険を予知しかかっていたのです。

「でも、鍵をかけたし、大丈夫だよ」と、せっかくの予知を却下・否定してしまった。


次からこういうことを防ぐために、どうしたらいいでしょう。

潜在意識は感情がないと以前書きましたが、じつは、こういう場合は、 認めてあげるのがいいんです。
(よく予知してくれたね。今度も何かありそうなときは知らせてね。  今度からは、ちゃんと言うことに耳を貸すようにするね) そういうふうに自分に言い聞かせる。
そうすると、その「感覚」は維持され、習慣として強化されます。

もうひとつの方法は、自己暗示(深層自己説得・アファメーション)です。
(私は今回、潜在意識からの予知メッセージを受け取りつつあった。次回はうまく受け取れる……) と、軽く、自分に言い聞かせる。
そして、このことは、忘れる。

言い聞かせのポイントは、軽く、です。力まないで、ごく自然に次はそうなると、当たり前のように思うこと。   もう、自分は次回そうしてうまくいったところをありありと思い浮かべること。

現実面の対抗策としては、一瞬、根拠のない不安だと思っても、 念のため、何か対策をうっておくことですね。

胸騒ぎがする……? じゃ、今日は置くのやめようか?と考えてみたり、 ここなら大丈夫って納得できる場所まで移動させるとか、です。

後日談:
Sさんは、平井の回答を参考にして実行したところ、 その後、いたずらというか、嫌がらせにあわなくなったそうです。


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